【症状】１年前に第一子をご出産。今まで特に肩こりや腰痛など体に不調を感じる事が無かったため、病院や整体などには通ったことは無かったが、産後２～３ヶ月の段階から腰に違和感を感じるようになる。じきに違和感も無くなるだろうと思い放っておいたが、産後半年を過ぎた辺りから腰の違和感が痛みに変わる。それでも生活に支障をきたすほどでは無かったため特に気にしていなかったが、一向に痛みは治まらず産後１年が経つ頃には腰痛が酷くなり、育児に支障をきたす程の痛みになってきたため、流石に放っておくことが出来なくなったため、当院へ来院される。

【分析結果】姿勢分析を行った結果、反り腰による骨盤の歪みがみられた。そのため骨盤周辺の筋肉に過度な負荷がかかり、腰周りの筋肉が収縮し凝り固まっている状態であった。そのため育児などの前屈姿勢になる際、筋肉が無理に引き延ばされ痛みが発生していたものと思われる。幸い、腰に炎症を起こしているようなケガの症候はみられなかった。恐らく、産後不安定な骨盤で頻繁に抱っこしていた為と思われる。日頃から抱っこひもも多様していたようで、それも反り腰を助長した原因とみられる。また妊娠前後関係無く、あまり運動をする習慣が無く、骨盤を支える体幹周りの筋力が弱いのも反り腰の原因になったものと思われる。

今回は産後１年が経過していたが、産後の骨盤に改善の余地がみられたため、産後矯正にて骨盤の歪みを取りつつ、反り腰の改善を目指す。

【経過】初回の産後矯正を行ったところ、骨盤の歪みの矯正から反り腰がやや改善し、腰の痛みが軽減する。しかし、まだ反り腰・腰痛が残存するため、週１回の頻度で産後矯正を継続する。産後矯正が始まり１ヶ月半が経過した段階で、骨盤の歪みと反り腰が比較的改善され、腰痛が腰の違和感程度に改善される。その後、産後矯正が始まり３ヶ月が経過した段階で、骨盤の歪み・反り腰が更に改善、産後の腰の違和感も消失したため、産後矯正を卒業とする。これからは経過をみていただき、腰に違和感がでたら来院して頂くようにする。

今回は産後の反り腰による腰痛の症例でした。この産後の反り腰、実は大変に多いです。原因は言わずもがな、産後の骨盤が不安定な状態で育児を頑張り過ぎてしまうためです。産後直後の頻繁な抱っこや、授乳などの前傾気味の姿勢は、反り腰を根付かせる原因としては十分な理由となります。また、抱っこひもですが、抱っこひもは支えに腰に一本大きな紐があります。その腰を支点に赤ちゃんを支えるため、腰を反らせる原因となります。抱っこひもの過度な使用はオススメできません。これらの予防法として、体幹の筋力強化などがあります。俗に言うインナーマッスルというものです。このインナーマッスルは骨盤を正しい位置に固定しますので、インナーマッスルが強い方は意外と骨盤が歪みません。しかし、特に運動が趣味では無い方に、このインナーマッスルによる予防法は、正直難しいです。最近はマタニティーヨガなど、産後の予防としてインナーマッスルを鍛える傾向もありますが、それでもなかなか必要量には到達しません。

日本は、特に出産された女性が産後早期に育児を頑張りすぎて、体調を崩す傾向にあります。産後１年以内はまだ骨盤も安定しておらず、比較的体に負荷がかかりやすい状態となります。そのため、海外では旦那やベビーシッターに育児をお願いして、産後のママさんはあまり無理をしない傾向にあります。しかし日本ではその傾向が弱く、酷い場合にはママさん一人で全ての育児や家事をこなす方もいらっしゃいます。せめて産後矯正などで体調を早期に戻して頂ければと思いますが、まだ世間一般の産後矯正の認識は弱いです。

産後に腰痛を感じるようになった方は、反り腰になっている恐れがあります。早期に専門の施設へご相談されることをオススメします。

東大阪の整体院「姿勢矯正院スタイルケア」では姿勢矯正専門の整体院として、反り腰による身体の様々なトラブルの解決策を東大阪よりご提供しております。